タルチョ
いま野らり暮らりには、ちょっと眼をひく旗がふわりふわり、舞っています。
ハンカチたくさん洗濯したのでも、毎日運動会やってるわけでも、ありません。
やまちゃんをかつてヒマラヤへと導き、いつも生きることのおもしろさを教えてくれる人生の先輩がプレゼントしてくれたものです。
”タルチョ(ルンタ)”というこの旗は、ヒマラヤ周辺のチベット文化圏でよく見られるもの。
経文が書かれた祈りの旗で、
風に揺れるたびにお経を唱えるのと同じ効果をもたらすとされているそうです。
旗の5つの色は、それぞれ空、風(雲)、火、水、土をあらわしています。
調べてみると、こうありました。
『自然災害、不作、家畜や人間の伝染病、旅、巡礼、新築、結婚式、新年の祭りや宗教的な行事などの時に、その土地や家の悪霊や災難を祓い清め、すべての生きとし生けるものが平和で幸福と健康に恵まれて過ごせるようにという祈願が込められている。』
https://www.tibethouse.jp/about/culture/lungta/
野らり暮らりから旗が翻るむこうに見えるのは、ヒマラヤ山脈ではなく、
長年この土地に暮らす人たちが信仰の対象としてきた高千穂峰です。
ああ、気持ちのよいゆらぎです。
信仰する神様が違っても、暮らす場所が違っても、
ひとびとの思いは共通していること。
はためいているとりどりの色が、
万国旗のように違いをあらわすものではなくて、
地球上すべてのいのちに共通する源を示すものであること。
ふわりふわり、気持ちのよいゆらぎです。
祈りは風にゆだねられ、
時の流れるままにわが身は削られてゆくのです。
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